第236章 それぞれの道

彼は顔を上げ、橘凛を見やる。その瞳には微かな苦渋が滲んでいた。

「子供の頃、伯父さん――星夜兄さんの親父さんと、うちの親父がさ……俺にも兄さんと一緒に格闘術や射撃、そういう訓練を受けさせようとしたんだ」

「でも当時の俺はガキで、遊びたい盛りだったし、痛いのも怖いのも嫌でさ。泣いて喚いて拒否したら、家の人たちも甘いから、結局許してくれた」

「今にして思えば……あの時、歯を食いしばって頑張っていれば。兄さんの半分でも実力がついていれば、今のシュウの隣に立つ資格があったのかなって。あいつと一緒に、あの修羅場に向かえたんじゃないかって。せめて……あいつの無事を目で確認できる距離にいられたはずだ...

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